京都二条にある、こだわりのワイン・シャンパンがグラスで飲める「BAR MIDORI」

スプマンテ(伊)  カバ(西)

スペック

【生産地】  イタリア、ピエモンテ州

【生産地】  スペイン、カタルーニャ地方ペネデス

スプマンテ(イタリアのスパークリングワイン)

「泡の出るもの」

ピエモンテ州

スプマンテは、イタリアのスパークリングワイン。
主に北イタリアのピエモンテ州で造られています。
軽く繊細な口当たりが特徴で、イタリアでは食前食後に気軽に飲まれているお酒です。
「スプマンテ(Spumante)」という名は、「泡」を意味する「スプーマ(Spuma)」に由来します。


340年の歴史をもつシャンパンと比べてスプマンテの歴史は新しく、造られ始めてからまだ140年ほどです。
最初に造ったのは、フランスのシャンパーニュ地方でシャンパンの製造を学んだカルロ・ガンチア。
1850年にシャンパーニュへの留学から戻り、1865年にスプマンテの原型となる辛口のスパークリングワインを造りました。
そのお酒はやがてスプマンテと呼ばれるようになり、軽く華やかな風味が人気を呼ぶようになりました。


日本では「イタリア製のシャンパン」などとして扱われることもありますが、本場のシャンパンとは製法や風味が異なります。
これまで日本には安価で甘口のタイプが多く輸入されていましたが、最近では高級なタイプや辛口のタイプも増えています。

シャルマー方式とクラシック方式

多くのスプマンテは、「シャルマー方式(メトード・シャルマー)」で造られています。
シャンパンとは異なり、二次発酵を大きな密閉されたステンレスタンクで大規模に行います。
この手法によって葡萄の風味が強く残ります。
また、製造のコストを抑えることで、大量かつ安価に供給することができます。


シャルマー方式とは別に、一部の銘柄は今でもシャンパンと同様の製法で造られています。
つまり、ワインに糖分と酵母を加え、ボトルの内部で二次発酵を起こし、泡を発生させる方式です。
この製法は「クラシック方式(メトード・クラッシコ)」と呼ばれ、熟成期間が長期のために熟成香が強くなっています。
クラシック方式は醸造に時間と手間がかかるため高級品となっており、販売額ベースでスプマンテ全体の10%程度、生産量では数%程度となっています。

甘口と辛口

スプマンテは、ワインと同じく甘口と辛口があります。
それぞれの生産量はほぼ同じですが、これまで日本に多く輸入されてきたのは甘口のスプマンテです。


甘口のスプマンテは、マスカットから造った「アスティ・スプマンテ」が、マスカット由来の柔らかい甘さから世界で広く人気を集めています。
甘口のスプマンテの代表的なワイナリーは、スプマンテを創りだしたガンチア氏が設立した「ガンチア」や、「マルティニ・エ・ロッシ」など、数多くの大手が知られています。


辛口のスプマンテは、甘口と比べシャンパンのような風味。
使用する葡萄も、ピノやシャルドネなど、シャンパンでおなじみのものです。
こちらは「フェラーリ」と「ベルルッキ」の2大ワイナリーがほとんどのシェアを占めています。

カバ(スペインのスパークリングワイン)

「洞窟」

ペネデス

カバは、スペインのスパークリングワイン。
スペイン北東部、バルセロナ近郊のカタルーニャ地方ペネデス地区を中心に造られています。
この土地は、シャンパーニュ地方と同様に石灰質の土壌であるため、スパークリングワインの生産に適しています。
「カバ(Cava)」という名は、ワインを寝かせるための「洞窟」を意味する「カバ(Cava)」に由来します。


カバは、スプマンテとほぼ同じ約140年の歴史を持っています。
当時ワイナリーを所有していたホセ・ラベントスが、フランスのシャンパンを目指して1872年に初めて造ったのが始まりです。
カバはすぐに人気を集めるようになり、カタルーニャではカバに合う葡萄チャレロの生産が近傍で盛んに行われるようになりました。


カタルーニャ地方の葡萄を用いることで、カバはシャンパンとは違う独特な風味を持つようになり、スペインを代表するお酒の一つとなりました。
日本ではまだスパークリングワインと言えばフランスのもの、と言うイメージが強いですが、カバはスパークリングワインとして世界二位の生産量を誇ります。

シャンパン方式

スペインのスパークリングワインは「エスプモーソ(Espumoso)」と称されますが、その中で「シャンパン方式」で造られるのがカバです。
「シャンパン方式」は、スプマンテの「クラシック方式」と同様に、ボトルでの二次発酵を特徴とします。


二次発酵は、カバという名前のとおり、洞窟(Cava)で行われます。
熟成を長期間にわたって行うことで泡が細かくなり風味も増すため、多くのカバは3〜4年間は熟成されます。


原料の葡萄は、冷涼なシャンパーニュ地方の酸味の強いものとは異なり、熟した濃厚な甘さと柔らかい酸味が特徴で、それがカバの風味に反映されています。
葡萄の種は、チャレロ、パレリャーダ、マカベオといったものが用いられます。
チャレロはしっかりとした風格と甘さ、パレリャーダはフルーティな風味、マカベオはフレッシュな酸味を持ち、それらの組み合わせがカバの味わいを奥深く独特なものにしています。

カバの造り手

スペインでは、数百のワイナリーがカバを造っています。
その中でも特に有名なのは、最初にカバを造ったホセ・ラベントスが当主を務めていたコドーニュ社。
1551年創立の同社は、現在では年に約5000万本のカバを造っています。


シャンパンと比べ、カバは造り手によって特徴が大きく変わるのもポイント。
そして、シャンパンと同様の手法で造られているものの、価格は半分以下となっています。
お気に入りの一本を見つければ、シャンパンより気楽にたくさん楽しむことができるお酒です。

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