COLUMN

シャンパンをもっと楽しむためのあれこれ

スペック

【生産地】  フランス、シャンパーニュ地方

目で楽しむシャンパン

色々な「シャンパン・ゴールド」

ピエモンテ州

シャンパンの色は、「シャンパン・ゴールド」などとも言う表現もあるように、一般には「落ち付いた金色」というイメージが強くなっています。
しかし、実際にグラスに注いで見ると、その色は千差万別です。
例えば、ロゼと称されるピンクのものから、無色に近いもの、琥珀色のような深みのある金色まで様々で、見比べるだけでも楽しいものです。
基本的には、熟成期間が長くなるほど、色合いも濃くなる傾向があります。


ピンク色のロゼ・シャンパンは、薄いピンクやサーモンピンクなどの色があり、シャンパン全体の約5%ほどを占めます。
色の付け方は、赤ワインをブレンドしたり(アッサンブラージュ方式)、黒葡萄の皮を漬け込んだり(セニエ方式)といった方法があります。
色合いが美しいため、特別なイベントで飲まれたり、女性にも喜ばれやすいシャンパンです。


「シャンパン・ゴールド」と呼ばれるシャンパンの金色は、よく見ると灰色がかった金色、緑がかった金色などがあります。
緑色と称されるものは、モエ・エ・シャンドン・ブリュットを始め、ニコラ・フィアット・ブラン・ド・ブランや、フィリポナ・グラン・ブランといった高級品が数多くあります。


また、熟成の進んだものは麦(Srtaw)の色に例えられるものもあります。
これは、ルイ・ロデレール・ブリュット・プルミエや、パイパー・エドシック・ブリュットなどが代表的なものです。
さらに熟成したものは、赤みを帯びた金色となります。

「真珠の首飾り」

シャンパンをグラスに注ぐとき、微細な泡が立ち上ります。
グラスからは、絶えることなく泡が立ち上り続け、酒席に彩りを添えてくれます。
この泡は、シャンパンを造る過程でシャンパンの発酵を促進させるために添加されるリキュールによって炭酸ガスが自然発生したものです。
ゆっくりと熟成される過程で、他の炭酸飲料とは異なる細かい泡となるのです。


こうしたシャンパン特有の泡は、真珠(ペルル)に例えられます。
そして、グラスの円周にできる泡の輪は、「真珠の首飾り(ル・コリエ・ドゥ・ペルル)」と呼ばれます。
一杯のシャンパンから立ち上る泡は、1000万個を超えるそうです。

シャンパンのエチケット

エチケットの見方

ピエモンテ州

シャンパンのエチケット(ラベル)をじっくりと眺めたことはありますか?
シャンパンは長い歴史と管理の厳格さから、エチケットに様々な情報を記載しています。

メゾンごとに記載の内容や配置は異なるものの、共通する要点を把握してしまえば、そのシャンパンがどんなものかをエチケットから読み取ることができます。
もしここに示したような表記でない場合は、瓶の裏や情報に別のエチケットが添付されていることもあります。



エチケットの要素

エチケットの主な要素は、以下のとおりです。


【原産地統制名称】
産地を明記する「AOC(原産地統制呼称制)」に基づいた原産地の表記です。
地域のみならず、畑や栽培する品種まで記載する内容には細かな取り決めがあります。
左図では「シャンパーニュ地方」のみを示していますが、「ロマネ・コンティ」など畑の名称が記載されることもあります。

【メゾン名】
シャンパンを造った業者や個人名、畑の名前などのブランド名が記載されます。
これについては明確な基準はありません。

【生産者元詰】
生産者の所で瓶詰めされたシャンパンであることを示しています。
「Mis en bouteilles ---(〜が瓶詰した)」などと表記されます。

【味】
シャンパンの味を表します。
「Extra Brut(強い辛口)」、「Brut(辛口)」、「Sec(甘口)」などがあります。

【生産年】
その年に収穫された葡萄のみを使っているという意味です。
この場合は2009年のみということです。

【生産者元詰】
生産者の所で瓶詰めされたシャンパンであることを示しています。
「Mis en bouteilles ---」などと表記されます。

【業務別登録番号】
生産者の事業の形態を示します。
「NM」は葡萄を買い付ける業者で、主に大手メゾンです。
「RM」は自社畑の葡萄のみで作る業者で、主に小規模メゾン。
そして「CM」が生産者協同組合となっています。

シャンパンの味わい

4つのタイプ

ペネデス

シャンパンは。その風味から4つの「タイプ」に分類されます。
タイプは「エスプリ」「ハート」「魂」「ボディ」と称されます。
複数のシャンパンを味わう時は、軽い飲み口の「エスプリ」のものから初めに飲み、最後に味や香りの豊かな「ボディ」をもってくるのがおすすめ。


また、味わいや成熟度合いのみならず、それぞれのタイプにふさわしい定番の料理なども設定されています。
シャンパンのタイプを知ることで、シャンパンを一層楽しむことができます。


それぞれの特徴

シャンパンのタイプそれぞれの特徴は、以下のようになっています。


【エスプリ(ESPRIT)】
軽く繊細でさわやかな風味で、植物や柑橘系の香り。
シャルドネ種のみで造られるシャンパンなどがこれにあたります。
料理は、エスプリと同様に素材を生かした繊細な味わいのものを。

【ハート(COEUR)】
調和のあるコクと温かみのある味わいが特徴。
蜂蜜やシナモンの香りにたとえられます。
ロゼやドゥミ・セックに分類されるシャンパンがこれにあたります。
ハートと同様に、コクがあり香りの強い料理との相性が良いです。

【魂(AME)】
円熟さと高貴さを兼ね備えた繊細な芳香の風味。
ヴィンテージもののシャンパンなどがこれにあたります。
火を通した料理などとの相性が良く、食事の後半に飲むのに適しています。

【ボディ(CORPS)】
ボディという名前の通り、コシのしっかりした風味。
赤い果実やスパイスなどにたとえられます。
ブラン・ド・ブランが熟成したシャンパンなどがボディに分類されます。
ふくよかな料理との相性が良いとされます。


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