COLUMN

キャティア

スペック

【生産地】  フランス、モンターニュ・ド・ランス地区シニー・レ・ロゼ村

家族経営のメゾン

樫と薔薇の村

ピエモンテ州

キャティアは、シャンパーニュ地方のモンターニュ・ド・ランス地区シニー・レ・ロゼ村にあるシャンパン・メゾン。
シニー・レ・ロゼ村の名前は、村の境界にある樫(シニー)と薔薇(ロゼ)に由来しており、豊かな自然の美しい人口600人程度の小さな村となっています。


人口は少ないものの、シニー・レ・ロゼ村には、キャティアの他にもジュール・ラサールやポール・ガルデールといったメゾンがあります。
また、村の北10kmの場所にはシャンパンの名産地として特に名高いランス、南20kmの場所には、モエ・エ・シャンドンで有名なエペルネがあります。

最もエクセレントなハウス

キャティアが設立されたのは1763年、フレンチ・インディアン戦争(新大陸での仏英間の戦争)が終結し、パリ条約が結ばれた年でした。
ルイ15世の家臣が最初のオーナーだったキャティアは、シャンパーニュで初めてキュヴェ・プレスティージを造ったメゾンでした。
それから約250年前の間、キャティアは一貫して家族経営を行っており、現在も18名の手で運営されています。


近年のシャンパンの製造は、大手資本による大規模な経営によるものが主流となりつつあります。
そうした趨勢の中で、キャティアは規模を変えずにシャンパン造りを続けており、出荷数も年間2万本とあまり多くありません。
そのため、日本では大手と比べてあまり知られてきませんでした。
しかし、ワイン通の間でメゾンの評判は高く、著名なワイン評論家のパーカー氏は「最もエクセレントなハウス」と述べ、100点中88点という評価をしています。

世界で飲まれるキャティア

キャティアのシャンパンは、世界の様々な一流ブランドで採用されています。
ホテルブランドとしては、ザ・リッツ・カールトンがキャティア・ブリュット・プルミエ・クリュをハウスシャンパンとして選んでいます。
百貨店では、ヨーロッパ最大級のギャラリー・ラファイエットでも取り扱われています。
パリのレストラン・マキシムのハウスシャンパンにも選ばれており、世界各地のマキシム系列のレストランや免税店でも取り扱われています。


航空会社では、エール・フランス(仏)、ブリティッシュエアウェイズ(英)、ルフトハンザ(独)の機内でサービスされてきました。
最近では、ユナイテッド航空(米)でヴィンテージ・シャンパン、ガルーダ航空(インドネシア)でブリュットがサービスされるようになりました。


他には、オーナーの意向により、キャティアは2007年のパリ・ダ・カールラリーでシニー・レ・ロゼ村出身のドライバーのスポンサーにもなっています。

伝統の味わい

プルミエ・クリュの葡萄畑

キャティアは、20ヘクタールの「プルミエ・クリュ」に指定された自社畑を持っています。
「プルミエ・クリュ」とは、シャンパーニュ地方の321の村のうち43村にのみ認められた等級で、グラン・クリュ(17村)に次ぐ品質となっています。
シャンパンには、この畑から採れる1番摘み葡萄のみを使用しています。


葡萄の作付面積は、4分の3がピノ・ノワールで残りがシャルドネであり、ピノ・ノワールの名産地であるモンターニュ・ド・ランス地区らしい比率となっています。
この畑では、コンピュータとセンサによる温度と湿度の計測を行うなど、最適な状態でブドウの管理が行われています。


また、キャティアは環境問題にも積極的に取り組んでおり、1995年からは農薬を極力使わない「リュット・レゾネ」の規律に従って葡萄を栽培しています。

地下30メートルの貯蔵庫

貯蔵に用いるセラーは、最深30メートルの地下にあり、シャンパーニュ地方で最も深いものです。
250年の伝統を反映するように、もっとも古いセラーは200年前のものとなっており、直径1キロもの規模となっています。
また、内部の天井の装飾はルネッサンス調、ロマネスク調、ゴシック調の3種類の様式が用いられるなど、凝った造りになっています。

キャティア・ブリュット・サファイア

キャティア・ブリュット・サファイア

定番の「キャティア・ブリュット」は、黄金色でボディの強いバランスの良い辛口。
フレッシュな風味は、柑橘類やドライフルーツのような上品な爽やかさがあります。


そして限定版の「キャティア・ブリュット・サファイア」は、キャティア・ブリュットの最高級品です。
その名の通りのサファイア・ブルーのボトルが、金属細工の華麗なケースに収められています。


MIDORI一押しのキャティア・ブリュット・サファイア。
その格別な風味を、是非一度お確かめになってください。

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